連結パッケージとは?親会社提出資料の作成で確認すべきポイント

親会社へ提出する連結パッケージは、単に数値を入力するだけの資料ではありません。親会社が連結財務諸表や開示資料を作成するために、子会社側の決算数値、注記情報、会計論点、追加説明を集めるための実務上の重要資料です。

子会社側では、親会社が求めている資料の範囲、数値・注記・説明資料の整合性、親会社や監査法人から質問されやすい論点を先に確認しておくことが重要です。

基礎資料が多い、注記情報の入力に迷う、親会社や監査法人から追加質問が来ている場合は、早めに資料全体を整理しておくと、提出直前の手戻りを減らしやすくなります。

連結パッケージとは

本記事でいう連結パッケージとは、親会社が連結財務諸表や開示資料を作成するために、子会社から収集する決算報告資料、入力シート、注記情報、追加説明資料の総称です。

連結パッケージの様式は、親会社の連結会計システム、開示方針、グループ会計方針によって異なります。

典型的には、次のような資料が含まれます。

  • 子会社の試算表、貸借対照表、損益計算書
  • 親会社指定の連結パッケージ入力シート
  • 注記情報入力シート
  • 関連当事者取引、後発事象、偶発債務などの報告資料
  • 収益認識、リース、税効果、減損、引当金などの会計論点資料
  • 親会社や監査法人への追加説明資料

子会社側で確認すべき主要項目

連結パッケージを作成するときは、まず親会社指定の様式に沿って、対象資料と入力範囲を確認します。

確認項目見るべきポイント
提出範囲どの会社、部門、勘定科目、注記項目が対象か
提出期限親会社の締切、監査法人確認、社内承認の期限
会計方針子会社の処理とグループ会計方針に差異がないか
数値整合試算表、補助元帳、集計ファイル、入力シートが一致しているか
注記情報注記に必要な基礎情報が漏れていないか
追加説明親会社や監査法人が判断できる程度に前提と根拠が整理されているか

注記情報で確認したい事項

注記情報は、金額だけでなく、取引の内容、判断の前提、変動理由、開示要否の検討が必要になることがあります。

特に、次のような項目は、子会社側の情報が不足すると親会社側で追加確認が発生しやすくなります。

  • 関連当事者取引
  • 後発事象
  • 偶発債務、訴訟、保証債務
  • 収益認識
  • リース
  • 税効果
  • 固定資産の減損
  • 引当金
  • 金融商品
  • 会計上の見積り
  • セグメント関連情報

ここで大切なのは、注記名だけを確認することではありません。親会社が開示資料を作成できるように、金額、対象期間、取引内容、判断の前提、追加確認事項をセットで整理することです。

親会社・監査法人から質問されやすい事項

連結パッケージ提出後は、親会社や監査法人から追加質問が来ることがあります。

質問が来たときは、すぐに回答文を作る前に、次の順番で整理すると対応しやすくなります。

  1. 何について質問されているか
  2. 質問の前提となっている資料はどれか
  3. 子会社側で確認済みの事実は何か
  4. 追加で確認すべき資料や部署はあるか
  5. 回答方針として、数値、会計処理、注記、説明のどこを修正するか

この整理をしないまま回答すると、同じ論点で再質問が続いたり、資料間の説明がずれたりすることがあります。

外部の作成支援を使うべき場面

次のような場合は、外部の公認会計士によるスポット支援を使うと、提出前の整理が進めやすくなります。

  • 連結パッケージの作成経験者が社内に少ない
  • 注記情報入力シートのどこまで記載すべきか迷っている
  • 基礎資料が多く、集計ファイルの整理に時間がかかっている
  • 親会社や監査法人からの追加質問が多い
  • リース、税効果、減損、収益認識など個別論点が絡んでいる
  • 提出期限が近く、社内だけでは確認が追いつかない

九段パートナーズ会計事務所では、親会社提出用の連結パッケージ、注記情報入力シート、追加説明資料の作成をスポットで支援しています。具体的な支援内容は、親会社提出用 連結パッケージ・注記情報 作成支援のページをご確認ください。

より広く、決算短信、有価証券報告書、注記、仕訳作成、連結会計システム入力を含む支援については、上場会社・上場準備会社向け 日本基準決算開示支援のページをご確認ください。

相談時に整理しておくとよい情報

お問い合わせ時点では、詳細な実資料を送る必要はありません。まずは、差し支えない範囲で次のような概要を整理していただくと、支援範囲を確認しやすくなります。

  • 会社での役割
  • 会社区分
  • 親会社への提出期限
  • 対象となる資料の種類
  • 困っている点
  • 親会社や監査法人から質問が来ているか

ご相談は、お問い合わせフォームから受け付けています。初回問い合わせでは、未公表の決算数値や監査法人コメントの具体文面ではなく、相談したい内容の概要をご記載ください。必要な資料共有方法は、正式なご依頼前に確認します。

注意事項

本記事は、連結パッケージ作成に関する一般的な実務整理です。個別会社の会計処理、開示判断、監査上の判断を確定するものではありません。

実際の連結パッケージの様式、提出範囲、注記情報の粒度は、親会社の方針、連結会計システム、グループ会計方針、監査法人との協議状況によって異なります。

参考にした主な公的情報