税理士・会計士向け:新リース基準の対応支援を外部連携する際のポイント

外部連携は、不足する実務と担当範囲から考える

顧問先から新リース基準の相談を受けたら、契約整理・会計判断・計算・説明のうち、誰がどこまで担えるかを先に整理します。 外部専門家へ依頼する場合も、成果物と確認者を決めておくと、既存の決算・申告業務との接続が明確になります。

新基準の適用対象となる会社では、2027年4月1日以後開始する連結会計年度・事業年度の期首から適用されます。2025年4月1日以後開始する年度の期首からの早期適用も可能です。まず顧問先の採用基準と、親会社から求められる報告を確認してください。

根拠(2026年9月28日確認):企業会計基準第34号第58項。

外部連携を検討する3つの観点

図1外部連携の必要性は、件数だけで決めない
外部からの要請期限と説明先

親会社の報告期限、監査人の確認事項、金融機関への説明の必要性。

契約と会計判断難しさと影響

金額・期間、更新や解約、リースの識別、日本基準とIFRSの差異。

社内・事務所の体制実際に割ける人と時間

契約の収集、判断・計算、資料作成、継続更新を誰が担うか。

↓
不足する作業と、支援を求める時期を決める
少数でも重要・複雑な契約は早めに確認する。

連携を検討するための整理例であり、新基準の適用判定や、外部委託の必須条件を示すものではありません。

外部連携を検討するケースを開く(6例)
  • リース契約や賃貸借契約が一定数ある
  • 上場企業の連結子会社で、親会社から対応要請を受けている
  • IFRS適用の親会社を持ち、日本基準の個別財務諸表との差異確認が必要
  • 銀行融資の財務制限条項への影響が懸念される
  • 経理スタッフが少なく、契約調査や台帳整備に時間を割きにくい
  • 監査法人から早期の影響額試算や方針整理を求められている

連携前に、作業と確認者を対応付ける

図2誰が準備し、誰が判断・確認するかを決める
顧問先企業事実確認・社内決定

契約資料の収集、現場への確認、採用方針の社内決定、連絡窓口の設定。

既存の顧問税理士等既存契約の業務

従来の決算・申告業務との関係と、新たに依頼する作業を確認。

外部の会計支援者合意した実務を担当

契約整理、判断資料・計算、台帳、仕訳・注記案、親会社・監査人への説明等。

↓ 契約前に担当範囲を照合
作業・成果物・確認者・期限を対応付ける
顧問税理士との連絡・調整・引継ぎを担う人も、企業側で別途決める。

役割分担の確認例です。実際の担当・責任範囲は各契約で確定します。企業の意思決定や監査人の監査判断を代替するものではありません。当事務所の契約範囲は末尾の案内を参照してください。

外部支援者に確認したい対応内容を開く(7項目)
  • リースの識別判断に対応できるか
  • リース期間の見積もりに対応できるか
  • 短期リース・少額リースなどの簡便的な取扱いを整理できるか
  • 使用権資産・リース負債の概算計算に対応できるか
  • 契約一覧・リース台帳・Excel管理表の整備まで支援できるか
  • 親会社・監査法人向けの説明資料を作成できるか
  • 法人税・消費税など、税務上の確認事項も整理できるか

税務については、論点の整理と申告等の実務の担当を分けて確認します。会計支援を依頼すれば、既存の顧問契約や税務業務まで自動的に引き継がれるわけではありません。

会計判断の根拠まで残せるかを確認する

リースの識別では、特定された資産の使用による経済的利益のほとんどすべてを得る権利と、使用を指図する権利が、使用期間全体を通じて移転しているかを確認します。

借手のリース期間は、解約不能期間に、延長することが合理的に確実な期間と、解約しないことが合理的に確実な期間を加えて決めます。契約期間や更新の意図だけで判断しないため、契約情報と判断理由をセットで残すことが重要です。

ソフト導入前に契約一覧とリースの識別を整理する理由

相談から作業開始までに確認すること

図3顧問先との整理から、依頼開始までの流れ
  1. 顧問先と課題を整理

    決算期、採用基準、契約の概要、期限、困っている作業を確認。

  2. 相談窓口と資料の共有範囲を決める

    誰が連絡するかを明確にし、顧問先の了解を得た範囲で情報を共有。

  3. 支援範囲・成果物・費用・納期を合意

    既存の顧問契約との重複や担当が決まっていない作業を確認。

  4. 契約後、合意した範囲の作業を開始

    不足資料・判断事項・確認期限を整理し、経過と成果物を確認。

依頼手順の例です。紹介や初回相談だけで実務の受任・着手が確定するわけではありません。

最初は、顧問先の期限と契約の概要、自事務所で対応できる範囲、外部へ任せたい作業を整理します。資料がそろっていない場合は、不足しているものを明示して相談すると、次の準備を決めやすくなります。

初回30分相談の確認範囲と、相談前に整理する情報

九段パートナーズ会計事務所の新リース会計基準対応支援

九段パートナーズ会計事務所では、税理士・会計士の先生方からの新リース会計基準対応に関するご相談も受け付けています。

新リース対応の実務を、一括してお任せいただけます。契約の整理、会計方針の検討、Excel計算・更新、仕訳入力・残高照合から、監査人・親会社への説明、初年度決算の注記案作成まで、合意した範囲を当方が担当します。

会計支援の契約範囲に、顧客の顧問税理士への連絡・調整や引継ぎ代行は含みません。法人税・消費税の支援が必要な場合は、税理士事務所との別契約で対応します。

無料の初回相談では、契約や資料の状況を伺い、必要な支援範囲と概算費用をご案内します。個別契約の精査・計算・成果物作成は、ご契約後に行います。

顧問先から新リース基準の相談を受けているものの、自事務所だけで対応するか迷っている場合は、まずは個別にご相談ください。

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